光速のビジョン?
仮面ライダーカブト
「放してはいけない手を放してしまった男の別れ」というのは良かったのだけれど、
アラが目立つのがねぇ。
母親である女性記者が大介を取材していたのに、ゴンとすれ違うことの不自然さ。ギリギリすれ違っているみたいだけど強調してくれないとスムーズには見れないですよ。
そもそも大介とゴンのコンビの不自然さを解消しないまま、別れの話をしてしまったのはペケ。
記憶を失った幼い少女をそのまま連れまわしている不審人物にしか見えない風間大介を
普通に見せる、というか、まあアリだな、と見せる演出とかが無い。
大体母親はこれまでゴン(百合子)のことをどう考えていたのか、が不明瞭。
それ以前にワームに襲われた時に、親子ともどうして助かったのかが全然わからんという矛盾とあわせて、変なところばっかり、な印象になるのだな。
ゴンの記憶での回想シーンでその真相がわかるのか、と思わせて現実のワームとドレイクの戦いに被せるのはキレイなのだが、それじゃあ違和感はぬぐえないし。
「ねえ、大介。ずっと私の手、握っててね……絶対放さないで……」
「それは無理だろ」
って前回の流れがあって、母子を逃がす時に離れる手、の描写には文句はない。ワームが唐突に現れるのはまあ我慢というか許容範囲か。
ただ、大介とゴンの別れは、クロックアップで加速した時間の中で
母親の記憶を取り戻したゴンの涙のしずくを掌で受け止めようとして躊躇い去っていく。
ってのをやった上で
母子の前に姿を現してゴンという呼びかけにも応えず、
「そう、それそれ」につながるいつものフォローもない百合子に過去の記憶を取り戻した代わりに大介との思い出を忘れてしまったことを悟り
「いいんだよ、それで」と一人去っていく大介。
どちらもいいシーンとは思うけれど、使うならどちらか一つだよ。
ZECTが穴だらけの組織なのは、もう慣れた。
しかし、影山がカブト=天道に気付かないのだけは、もうどうしようもなく気になる。
それは影山「だけ」が気付かないからなんだな。
負け続きの上にアホではカワイソ過ぎる。