インフェルノロード

今、読み終えた。
読んだはずなのにほとんどその時の記憶がなかった。
まあ、中学生ぐらいだったわけなのでしょうがあるまい。一体何年前だ?
憶えていたのは、主人公の名前が嵯峨であることと、千円ガードであることぐらい。主人公の名前を憶えていたのは、闇ガードシリーズの『妖獣都市2』の夢ガード嵯峨美幸と同じ名字だな、と思っていたから。

ということで読んで驚いたのは、思いの外、妖術とかがありふれた世界であること。
魔界都市<新宿>』、とまではいかないが、一時期作者が構想していた1999年犯罪都市シリーズ(名称は『鬼獣伝』あたりの後書きにあったはず)には含まれてもおかしくないぐらい。
いや、むしろ世界観としては逸脱してるのか、妖術発達し過ぎで。
主人公の嵯峨は、禅で対妖術の精神修行しているぐらいで、目立った特殊能力はなし。
菊地作品のガンマンタイプですな。いかにも1999年犯罪都市シリーズ的。

ストーリーの方のネタ的には、菊地作品でよく見るドッペルゲンガーをメインにした話。
で、自分のドッペルゲンガーに狙われるコンツェルン総帥を守るとかそんなの。
妙な人間的に魅力がある経済的な大物というキャラクターは菊地作品で結構出てくるけれど、嵯峨の雇い主の鬼竜陣三郎はたぶん初期の方ということになるんじゃないだろうか。

で、一応ちゃんと終わっている話と記憶していたんだけれど、終わってねぇ。